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続・わたくしの宝もの 4_熊本の友人に寄せて
熊本の大きな地震には驚きました。
5年前の東日本大震災を思い出し、とても他人事とは思えません。
熊本には、古い友人がいるんです。
戦時中、わたくしは中国の日本人租界地・漢口(ハンカオ)に渡っていて、
そこにあった東本願寺別院の幼稚園に保母として勤めていました。
幼稚園の片隅に間借りしていたから、通勤要らずの便利な職場でしたよ。
熊本の友人は、その幼稚園に生徒さんとして入園してきたお子さんのお母さま。
思いのほか気持があって、いつのまにか仲良くなっていたの。
まもなく終戦となって、日本に引き揚げてから今までお付き合いは続いています。
いつだったか、東京にいらしたこともあったし、
わたくしも熊本に出向いて、八百屋さんを営んでいるお宅に泊まらせて頂いたり。
最近は身体が自由にならないから年賀状のやりとりのみになっているけれど、
お互いの若いころを知っている友人として大切に思っているんです。
そんな縁もあって、今回の地震は自分のことのように心を痛めています。
できるだけ早く、みなさまに普段通りの穏やかな生活が訪れますように。
《収まれ大地 一刻も早い平穏を彼の地に願う》

熊本をはじめとした九州地方の方々、お見舞い申し上げます。
H28.05.2・9号より