続・わたくしの宝もの 17_上京物語


街ではお嬢さんたちがハイヒールの靴を履いて格好良く歩いているわね。

若い頃のわたくしも果敢にチャレンジしたのよ。

東京に出てきたときに憧れていた赤いハイヒールを買いました。

恐る恐る歩いてはみたものの、

履いたことのないものを初めて履いたものだからひどい靴ずれをしちゃったの。

火がでるように痛くてね。履きかえればよいのに若さゆえか強がってみたりして。

あの痛みは今でもよみがえってくるかのようです。

友だちの真っ赤なマニキュアを真似したこともあったわ。

そのまま福井に帰ったら、駅に迎えにきた父がまあ、驚いてね。自分の娘が不良になってしまったと早合点したんでしょうね。

今だから言えるけれど、上京当時は勉強よりも遊びのほうが忙しかったの。

希望に燃えているからなんでも吸収したいって思っていたわ。

お金がなくなれば、実家に連絡。女の子だからお金がないと困るだろうとすぐに送ってくれたんだけれど、考えてみれば奔放なわたくしを助長させてしまったのかも。

当時はいい思い出がたくさんあります。東海道膝栗毛といっしょ。いろんな冒険をしながら東京に慣れていったのよ。

《痛さよりおしゃれが大事 ハイヒール》

シクラメンの季節がやってきました。

H28.11.07号より