続・わたくしの宝もの 24_大きな達磨凧
新年が明けました。
掲載スケジュールの都合で登場が遅くなりましたが今年もはりきって執筆して参ります。
ご愛読のほど、よろしくお願いいたします。
1月も半ばを過ぎて恐縮だけれど、新年の思い出を振り返ろうと思います。
子どものころのお正月というと、凧揚げの記憶がよみがえってきます。
父が買ってきた竹を一本一本ひごにして、
畳一畳ほどの大きな大きな凧を手作りしてくれました。
そこには達磨さんの絵を描いてくれます。
鼻筋に3本のシワをシュシュシュっと入れて、それはもう、迫力満点なのよ。
凧を作っている父の姿は一生懸命で、まるで子どものように見えました。
娘のわたくしが言うなんて生意気だけれど、男の人ってそういうところがあるわよね。
凧は大屋根に上って、ダダダーッと走って天高くあげました。
父が凧糸をひくと、風の音がゴォー、ゴォーと大きな音を立てて轟くの。
青空に映える達磨凧の雄姿は本当に見事なものでした。
みなさんもそうでしょうけれど、我が家も元旦の朝はお雑煮を頂きます。
うちは白味噌に丸餅。菜っ葉がちょろっと入ります。おせちも立派なものを頂きます。
家族みな揃って賑やかに過ごすのが常だけれど、
わたくしは朝起きたらまだか、まだかとお年玉が気になって仕方がなくてね。
気もそぞろにしていると、それに気づいたのか、ようやく父が「おとしだま~」と言ってくれるの。
きょうだい7人、きちんと並んで順番に受け取りました。
もらったお年玉は1円札だったかしら。めんこを買ったりしたのよ。
え? 女の子なんだからお人形でしょうって?
お人形はね、母が買ってくれるから足りていたの。贅沢なお話ね。
《大屋根の上 達磨が浮かぶ 晴正月》

たくさんのお年賀状
ありがとうございました
H29.01.23号より