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続・わたくしの宝もの 58_八十の手習い


商工会議所のお友達に誘われて六本木までお稽古に通っていました。

80歳ぐらいの時だったかしら。

珍しいことをやってみようと思って一念発起したのがきっかけよ。

手を横にゆっくり、やわらかく振りながら踊るフラダンス。

習ってすぐに発表会になってしまって、見よう見まねで参加しました。

皆、何年もお稽古しているベテランの方たちばかりだもの、わたくしたちは子どものよう。

なんとかやる気だけは見せて、立派な発表会に水を差さないようにしました。

フラダンス発祥の地・ハワイにも一度、行きました。

友人と一緒にツアーに入って、観光バスに乗っていろいろと巡って。

フラダンスで着る本場の「ムームー」も買い求めました。花模様の可愛らしいのを一着。

当時からどこへ行っても日本語が通じるから異国を感じることがありませんでした。

違う国に来たという印象が薄くて少々物足りないとも思いました。

バスにのっても海岸線を走ったからか、風景はそんなに変わるものでもないし。

総合的に見てわたくしの心は大きく動かず、渡航はそれ一度きりとなりました。

とっても良いお天気で海は真っ青。

太平洋の大海と湾形状の福井とは海の広さも全然違う。

日本では売っていない物も売っている。魅力的なところもたくさんあったのだけれど、それはそれ。相性というものがあるのかしら。

香港へは両手に余るほど行っているのにね。

《横へゆっくり 気持ちもゆったり フラダンス》

H30.3.12号より


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