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続・わたくしの宝もの 70_お名前談議


最近のお子さんは変わった名前の方が増えているようです。

一方で、昔ながらの名前をつけることもあるようで。

え? 何? シワシワネーム?

あれまあ、面白い言い方をするのね。シワシワってどういう意味?

名前は親からの最初の贈り物。

気持ちが込められていることが分かればどんな名前だってありがたく思えてきますね。

わたくしの名前は、皆さんご存知の通りの「志な子」です。

この名前の由来は、わたくしの母の親、つまり祖母の名前を拝借したそうです。

とってもしっかりとした人だったらしくて、それにあやかったと聞きました。

昔は名前に「お」をつけていたから祖母は「お志なさん」って呼ばれていたそうよ。

わたくしは会った記憶がないのが残念な限りです。

「志な子」の「な」の字は、この新聞では通常の平仮名だけれど、

本来は変体仮名の「な」なのです。奈良県の「奈」をくずしたものだと聞きました。

わたくしの夫は奈良県出身ですから、そんなところから縁があったようですね。

わたくしはこの「な」の字が好きです。特別な感じがするでしょう。

わたくしが思っているほど、皆からの関心は高くなかったようだけれど。

父や母は「志な子」と呼んでくれました。

父は当然でしょうけれど、母に至っては自分の母親の名前なのだから、

どういう気持ちだったのかしら。今にして思うと不思議よね。

友人は「志なちゃん、志なちゃん」と呼びかけてくれました。

お琴に合わせて尺八を吹いてくれた福井駅の駅員さんも「志なちゃん」と親しみを込めて話しかけてくれました。

今ではわたくしのことを名前で呼んでくれる方が少なくなったけれど、

読者の方は心の中で「志なちゃん」と呼びかけてくれたら嬉しいです。

《夕暮れに 夕飯知らせる 母の声》

今週も張りきってまいりましょう

H30.8.27号より


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